画像測定システムで、半導体ベアウェハのレーザーマーク高速自動測定を実現

ニコン産業機器事業部 (https://industry.nikon.com/ja-jp) では、半導体ベアウェハーメーカーの品質管理をサポートするために、ウェハ表面にレーザーマーキングされたウェハIDコードを高精度かつ高速で測定するソリューションを提供しています。

NEXIVと搬送装置を連携させることで、半導体ウェハをFOUPと呼ばれるウェハ格納容器からNEXIVへロード/アンロードする工程を自動化します。

このソリューションでは、明視野+共焦点(コンフォーカル)の2系統の光学系を搭載したNEXIV VMZ-K3040 コンフォーカル画像測定システムと300mmウェハ搬送装置を組み合わせて使用します。

 

半導体の製造工程では、各工程でコードリーダーを用いてウェハIDを読み取ることで工程管理をしています。一般的に、工程が進むにつれてレーザーマークは徐々に摩耗し、コードリーダーによる識別が難しくなります。そのため、シリコンウェハ製造メーカーにとっては、レーザーマークの径やサイズ、深さなどの厳密な管理が重要な課題となっています。

ニコンが提供するソリューションは、ベアウェーハ上のレーザーマーク寸法がSEMI規格に適合しているかどうかを高精度で測定できるため、製造工程が進む中でも、ウェハID(OCR文字とSEMI T7マトリックスデータ)を常に正確に読み取ることができます。

OCR文字については明視野光学系を用いてレーザーマークの直径と中心の座標を測定した後に、文字の高さ、幅、間隔、OCR文字列幅を算出します。続いて共焦点光学系を使用して、レーザーマークの深さを測定します。SEMI T7マトリックスデータの場合も、同様の手順で測定を行い、幅や高さを算出します。コンフォーカル画像測定機の利点は、明視野画像による二次元測定に加え、共焦点光学系による視野内一括高さ測定が1つの検査プログラムで行えるため、高速・高精度の測定を実現しています。

レーザーマークの測定箇所

No.

測定箇所 光学系
特定のドット 文字を構成するDotの直径

明視野

1

文字高さ

2

文字幅
3

文字間隔

4

OCR文字列幅

特定の
ドット
ドットの深さ

共焦点
(コンフォーカル)

明視野で測定したドットの直径
レーザーマークのコンフォーカル画像

ニコン シンガポールで統括ソリューションマネージャーであるGoh Wei Chen氏は次のように述べています。「当社の半導体製造業界向けの品質管理ソリューションは、すでに世界中のシリコンウェハ製造メーカーから高い評価を受けております。これは、我々が顧客の厳しい要求に対応出来るだけの高い精度と高スループットを実現しているからです。」

ウェハIDコード測定アプリケーションも、工業生産のリアルタイム検査の普及を促進するというニコンが掲げる取り組みの1つです。ライン制御への自動フィードバックを備えており、計測機能によって製造プロセスを推進します。

ニコンが提供するソリューションは、単に部品の合否や廃棄の必要性を判断する手段として測定を用いられるのではなく、ラインの最後に到達したすべての製品が正常であることを保証することで、お客様のQuality4.0に貢献します。

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